気持ちを汲むということ

気持ちを汲むということ

たとえば小さい子が注射が怖くて泣いているときに
「怖くないから」とか
「痛くないから」と気持ちを無視するのではなく、
「注射が怖いんだね」とか
「痛いのが嫌なんだね」と気持ちを汲んであげるんです。
すると、とりあえずは
「お父さん(お母さん)が気持ちをわかってくれた♪」と少し安心します。
そこで注射の必要性や価値観をきちんと説明します。
さて、それでいつもうまくいくのかと問われれば、
それはどの程度子供の気持ちを汲めたか、
どれだけ信頼されているのか、
どれだけ医者が嫌なのかにもよるのでなんとも言えません (^^ゞ
以上はカウンセラーが普段使っている基本的なテクニック「傾聴」です。

さて、それを自分の心や感情に対して行うのがマインドフルネスです。
不安や恐怖を感じているときに歯を食いしばって「こ、怖くないぞ!」
と自分に言い聞かせるのではなく、
「そうか、自分は今、恐怖を感じているんだなあ」と自覚すると
その恐怖から一歩引いて
ちょっとだけ客観的、冷静な視点を取り戻すことができるのです。
子供が「わかってもらえた♪」と少し安心するのと一緒です。
悲しみ、怒り、嫉妬などのネガティブな感情もまた同様です。