ブーイングは素敵だ。by ボブ・ディラン

ブーイングは素敵だ。

逆に、やさしさが人を殺すときがある。

by ボブ・ディラン

誰かとの会話で明らかに意見が違うのだが、つい同意してしまうことありません?

波風を立てないように、場をしらけさせないため、相手を傷つけないため。

いろんな理由はあるでしょうが、多くの場合、その心の奥にあるのは相手に嫌われたくな いという思いです。

自己肯定感が弱いと自信を持って自分を承認できません。
いきおい、だれかの承認が必要になるのです。
その「だれか」から嫌われるわけにはいかない!だから反対できないのです。

子供の頃はその「だれか」は親でした。
そのあと自分の世界が広がるにつれて
「だれか」は友人、先生、恋人、配偶者、姑、子供、孫へと広がります。

ボブ・ディランがいう人を殺すやさしさはホントのやさしさではなく、
自分が承認されたいという心から出た臆病さです。
とはいえ、他人の意見に反対のときに「ブーイング」とまではいかなくても
「それは違うんじゃない?」ってはっきり言うのはとても勇気がいることです。

ところで、やさしさによって殺されるのは?

迎合することによってさらに自己肯定感を弱めた自分?
成長の機会を奪われた相手?それともその両方?

以前「NOといえない日本人」という言い回しがはやりました。
農耕民族である日本人は協調性を過度に重要視する民族的背景もあります。
はっきり反対だといわれたらその指摘が正しくても幾分傷ついてしまいます。

自己肯定感を強化すること、
そして意見が違うときに自分の心の声にマインドフルであることが
「NOといえる日本人」になるための鍵になりそうです。